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1854年、日米和親条約を結ぶため、ペリー一行500人が上陸した砂浜から横浜港の歴史は始まりました。1859年の開港にともない、この砂浜に2本の突堤が建設されました。イギリス領事館が近いことからイギリス波止場とも呼ばれ、原型は今も大さん橋の付け根付近に”象の鼻”として残っています。明治半ばには、イギリス人技師・パーマーの設計で象の鼻沖合いに鉄製の桟橋を建造、メリケン波止場の愛称で横浜の表玄関になりました。東京オリンピック時に改築され、現在の大さん橋は、2002年に新築されました。設計はイギリス在住の外国人カップル。21世紀の船旅に対応できる斬新なアイディアと自然の島のような外観を持つユニークな波止場になりました。柱の1本もない構造物であり、送迎デッキになっている屋上には天然芝が張られ、床や壁にはブラジルの国の木・イペという硬い木をふんだんに使ってあります。そしてなんといっても海に突き出した先端までの距離は430m。クイーンエリザベスIIクラスの豪華客船であっても両脇のバースに一隻ずつ停泊できる世界有数の長さを誇ります。2階ロビーには、点字ブロックが乗船口まで誘導してあります。スロープ、車椅子対応トイレも完備されています。(玉田)
- お話しを伺った人:
- 紹介者:NPO法人 横浜シティガイド協会