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神奈川県立歴史博物館は、神奈川の文化史を概観できるような資料を収蔵展示しています。馬車道側の入口は旧横浜正金銀行本店の玄関です。旧館の外観でまず目に入ってくるのは青い屋上ドームでしょうか。堅牢な外壁と玄関を飾る石柱もやはり印象的です。設計者は妻木頼黄(つまきよりなか)工学博士で、明治37(1904)年に建てられました。当時のヨーロッパの銀行建築を参考にしたといわれています。日本を代浮キる近代洋風建築として重要文化財と史跡に指定されています。屋上ドームはこの建物のシンボルです。創建時のものは、関東大震災のときに消失してしまいましたが、昭和42(1967)年、神奈川県立博物館(当館の前身)開館に合わせて復元されました。8角形銅葺き、高さは尖塔部分まで含めて約19m。下部に飾られた不思議な魚が目を引きます。イルカです。西洋の建築では、海と関係の深い建築物などにギョロ目で大口、硬い鱗のイルカが飾られることが多いそうです。館内は1階に特別展示室、コレクション展示室、ミュージアムショップとライブラリー、喫茶室があり、2階3階は常設展示室です。身障者駐車場からスロープ利用で入館可能。床に段差がなく、トイレは自動ドアになっています。(小見山)
- お話しを伺った人:
- 紹介者:NPO法人 横浜シティガイド協会