さわる地図 横浜バリアフリーマップ

触る地図の概要

この地図は、横浜の中心部を表現しています。墨字と点字を重ねて印刷しているので、目の不自由な方もそうでない方も一緒に見ることができます。

表紙の上半分に略図、全体を開いた内面に詳細図があります。この二つの地図は、ほぼ同じ範囲を表しています。記号の凡例は詳細図の左下に、駅名などの略記の説明は表紙を開いた右側のページにあります。

地図の上側は海、下側は陸地で、陸地には3本の川が縦に通っています。地図の左上は横浜駅周辺地区、右端は元町・山手地区で、その間がみなとみらい地区や関内地区です。

詳細図にはこれに加え、鉄道と駅、主な道路、主な施設の位置も載っています。横浜駅からJR線が、右下に向かって斜めに走っています。JR線上には左から順に、横浜駅、桜木町駅、関内駅、石川町駅があります。これを起点にして、全体の位置関係を確認してください。

QRコードが表紙の左下にあり、ホームページでこの地図に関連する情報を得ることができます。

地図面の点字の略記について

JR
JR根岸線
MM
みなとみらい線
石川
石川町駅
伊勢佐木
地下鉄伊勢佐木長者町駅
関内
JR関内駅
京急
京浜急行線
さくらぎ
JR桜木町駅
しんたか
新高島駅
相鉄
相鉄線
たか
高島町駅
ちかかん
地下鉄関内駅
ちかさく
地下鉄桜木町駅
地下鉄
横浜市営地下鉄線
戸部
戸部駅
にほ
日本大通り駅
馬車道
馬車道駅
ひので
日ノ出町駅
みな
みなとみらい駅
もと
元町・中華街駅
よこ
横浜駅

観光スポット情報

触る地図には域内の魅力的な観光スポットが掲載されていますが、紙面のスペースの都合上、活字のみの掲載となっています(点字では掲載されていません)。
以下は紙面の活字と同じ情報ですので、触る地図を点字でご利用の方はこちらをご覧ください。

1 横浜ランドマークタワー[D-3]

みなとみらい21地区に建つ日本で2番目に高い複合ビル。地上296m70階建てのランドマークタワーは、平成5年(1993)オープンしました。ショッピングプラザ、ホテル、オフィスを中心に、展望フロアやホール、旧横浜船渠2号ドックを復元保存したドックヤードガーデンなどがあり、ひとつの「街」をつくっています。

2 日本丸メモリーパーク[D-3]

昭和5年(1930)に文部省の練習船として進水し、「太平洋の白鳥」と呼ばれた日本丸が使命を終えたのち、昭和60年から「みなとみらい」1号ドックに係留されています。年に10回ほど、合計29枚の帆が張られる総帆展帆(そうはんてんぱん)が行われます。隣接して、船と港をわかりやすく紹介している「横浜みなと博物館」があります。

3 横浜三塔(キング・クイーン・ジャック)

神奈川県本庁舎[F-2]

キングの塔。五重塔をイメージする塔屋のついた県庁は、和洋折衷の帝冠様式の建物。震災後の昭和3年(1928)に公募による設計で改築されました。1階部分の天然石と2階より上のスクラッチタイルを施した容姿は、威風堂々のアールデコ様式です。

横浜税関[F-2]

クイーンの塔。昭和9年(1934)、国会議事堂を設計した吉武東里の設計により竣工。イスラム・モスク風のドームに特徴があり、海岸通りに面した裏玄関の表札は、高橋是清の直筆です。

横浜市開港記念会館[F-3]

ジャックの塔。白い花崗岩と赤レンガのコントラストが美しい国の重要文化財。大正6年(1917)、開港50周年を記念して、市民の設計案と募金によって設立された、ネオ・ルネッサンス様式の建物です。時計台としても市民に愛されている塔が、ライトアップされた時の美しさは格別です。現在は公会堂として利用されています。

4 横浜美術館[C-2]

平成元年(1989)、横浜

博覧会時にオープンした近・現代美術を対象とする総合美術館。ポストモダンな建物は丹下健三の設計で、3階まで18mの吹き抜けになっているグランドギャラリーの他、7つの展示室と市民アトリエなどがあります。写真発祥地である横浜らしく、写真のコレクションも豊富です。また、美術情報センターではコンピューターで検索もできます。

5 神奈川県立歴史博物館[E-3]

古代から現代までの神奈川の歴史を、総合的に知ることができる博物館です。妻木頼黄設計の重厚な石造り建築は、明治末期に竣工したもので関東大震災にも崩れることのなかったドイツルネッサンス様式。もともとは横浜正金銀行の本店として建築されました。国の重要文化財指定。

6 赤レンガ倉庫・赤レンガパーク[F-1]

明治末期から大正初期にかけて建設された2棟の赤レンガ倉庫が、文化・商業施設として生まれ変わりました。倉庫の周囲に広がる赤レンガパークには、税関事務所遺構、旧横浜港駅のプラットホームなどが保存・保全され、往年の賑わいを感じることができます。大さん橋国際客船ターミナルはここから目の前に見えます。

7 汽車道[E-2]

明治44年(1911)に開通した臨港線跡を利用して、プロムナードに整備されました。日本丸メモリアルパークから新港地区までの500mには、建設当時の石積みの護岸、アメリカ製・イギリス製のトラス橋など歴史遺産を保全。線路に沿って海の上を歩きながら、左右に展開する気持ちのいい景色を眺めることができます。

8 象の鼻パーク[F-2]

1853年にアメリカ東インド艦隊司令長官ペリーが率いる4隻の黒船来航。翌年に、旧横浜村のこの海岸で「日米和親条約」が締結されました。1859年には横浜開港。開港場となった横浜の波止場風景が、当時の東西2本の防波堤によって再現され、その後の「象の鼻」と称される防波堤の延長等、港の発展が学べるよう展示に工夫が凝らされています。

9 大さん橋国際客船ターミナル[F-1]

巨大な船を思わせる大さん橋は、「象の鼻」から数えると4代目の波止場であり、国際コンペで選ばれた外国人グループの設計です。柱や梁のない大空間、スロープとエレベーターのバリアフリー、屋上の天然芝、フローリングはブラジル産のイペの木と、どれをとっても斬新で、国際港横浜の景観を第一に、高さを制限しています。屋上は24時間開放され、昼夜を問わず横浜港を一望できます。

10 横浜開港資料館[G-2]

日米和親条約(1854)が結ばれた歴史的な地に建っています。横浜開港以降の、文明開化と歴史に関する写真や資料が公開され、閲覧室では、日本最初の日刊新聞や横浜毎日新聞を見ることができます。隣接するルネッサンス様式の建物は、昭和6年(1931)に建てられた旧イギリス領事館。現在は事務棟になっていますが、入り口ホールは公開されています。

11 山下公園[G-2]

関東大震災後の瓦礫を埋め立てて昭和5年(1930)に完成した、日本初の本格的臨海公園です。大さん橋から山下ふ頭まで、海岸に沿って長さ774m、幅約50m、面積約7.4ヘクタールの広さを持っています。公園内には、「北太平洋の女王」と呼ばれた大型豪華客船氷川丸のほか、赤い靴はいてた女の子像、水の守護神などが点在しています。

12 山手の丘[I-2]

1862年の生麦事件をきっかけに山手の丘に仏英軍の駐屯が12年間続きました。その後、外国人居留地として発展しました。今もなお、教会・洋館(公開館あり)・公園・墓地など、居留地時代以来の歴史を偲ぶことができます。

13 横浜スタジアム[G-3]

慶応2年(1866)の大火で焼失した一帯を、外国人の要望で明治9年(1876)に公園として復興。日本人も一緒に使える初の洋式公園となりました。現在は、横浜スタジアム、水の広場、ブラントンの胸像などが歴史の変遷を示しています。横浜DeNAベイスターズの本拠地です。

14 中区の商店街

元町商店街[H-3]

幕末、江戸幕府は開港場建設にあたり、今の山下町界隈を外国人居留地に決めました。旧横浜村の半農半漁で生計をたてていた村人は、外国人居留地に挟まれた地で、不慣れな商業に活路を見出しました。以来、おしゃれな商店街として発展してきました。

中華街[H-3]

横浜には新年が2回来ると言われるほど、旧正月「春節」は賑わいます。中国各地方の料理店や、食材・料理器具・雑貨・薬局などが並び、世界で一番安全なチャイナタウンとして知られています。

馬車道通り[F-3]

本町通りと吉田橋を結ぶ通りは、その名のとおり明治初期には馬車が走っていました。慶応2年(1866)の大火後、外国側の要請で拡幅整備され、翌3年には幅18mの通りとして完成。明治2年(1869)、吉田橋脇に下岡蓮杖ら数人の共同出資による馬車屋(成駒屋)が開業しました。

イセザキ・モール[F-4]

明治7年(1874)に誕生した横浜で最も歴史ある繁華街です。明治時代から芝居小屋や劇場でにぎわい、「いせぶら」という言葉も生まれました。昭和53年(1978)から24時間歩行者天国の「イセザキ・モール」となり、マリナード地下街、馬車道商店街とつながる「港へつづく散歩道」です。「車いす神輿」などバリアフリー事業にも取り組んできました。

野毛[E-4]

横浜開港に伴い、東海道と開港場を結ぶ街道「横浜道」が作られました。以来、丘の上の高級住宅地のための商店街として発展してきました。第二次世界大戦後は、闇市として庶民の胃袋を満たし、今でも夕方になると賑わう街です。

発行

2020年10月
NPO法人横濱ジェントルタウン倶楽部

Tel
045−681−3877
Fax
045−663−9273
Mail
info@yokohama-gentle.jp
Web
www.yokohama-gentle.jp

頒価300円(障害者は無料)

協力

この地図の制作にあたっては、クラウドファンディング(READYFOR)などにより、下記の皆様をはじめ、非常に多くの方々にご支援をいただきました。感謝申し上げます。

この地図は、平成17年度横浜市協働事業提案制度モデル事業により作成したものを全面的に改訂したものです。
NPO法人横濱ジェントルタウン倶楽部は2019年12月26日、触る地図製作などの活動が評価され、内閣府のバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰奨励賞を受賞しました。

写真提供:森日出夫  
観光スポット情報:NPO法人横浜シティガイド協会
デザイン:NDCグラフィックス